再会 戦いの果てに

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「物を盗んでなんになる 自分で働き、努力してこそ物を手にいれる喜びがあるんじゃねーか」 「はっ 綺麗事を」 「あぁそうさ しょせん綺麗事さ お前も好きだろ」 「はん 違いねーな だが納得がいかん! どうしてそこまで人間側にこだわる!」 「別にこだわっちゃいねーよ 確かにお前の言う事は正しい 俺だって大人なんてクソくらえと思ってる けどそれは俺達のいた世界での事だ この世界の人達は違う こんな俺でもちゃんと受け入れてくれた ちゃんと話を聞いてくれた そしてその話を信じてくれた 俺は今までそんな事味わった事が無いからな 感激したぜ」 「しょせんそんなもん 厄介払いのためにとっとと話を終えるため信じた『ふり』をしたんだろ 人間なんて信用できねー」 「その性格は変わらないな 確かに 俺もお前も人間なんて誰も信じられない いや 信じられなくなってしまったと言った方が良いか?」 「意味は同じだろうが」 「確かにな 俺も人間は信じられない けど あの村の人達はちがう! 村だけじゃない 街の人達だって信用できる! だから俺はその村や街が困っている元凶を断つためにここに来たんだ」 「そうかよ 分かった お前は一度言ったら曲げないタイプだからな お前との交渉は」 「決裂だ」 「そうか 残念だ あんな人間(やつら)のために命をはるなんて 馬鹿らしい」 「あ゙?何か言ったかコラァ」 「黙れ お前にはもう用はない で? 猿よ お前はどっちなんだ?」 桜井の突然の質問に戸惑う斉藤 「えっと 俺は....その...夏紀....俺...どうしたら」 「猿 それはお前が決める事だ。 サクの言う事は間違いじゃねー けど俺の言った事だって本当の事だ。 精神年齢が一番低いお前でも、 さすがに今の状況は分かるだろ?」 「うん...」 「どうするのだ猿 俺について略奪を楽しむか 夏紀について人間の味方をするか さぁ 選べ!!」 「俺は...」 「安心しろ 例えお前がサク側についても 俺がお前もろともぶっ飛ばしてやる」 「夏紀 脅迫は卑怯だぞ」 「俺は....確かに...サクの言うとおりだと思う...けど...だけど!夏紀の言っている方が俺は正しいと思う!初めて俺達を信じてくれた人は初めて会ったのにやさしく接してくれた だから .. だから俺はその人のために夏紀側につく!!」
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