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激痛が走った尻尾を見てみると、中高生くらいの人間の女が座ってやがる。
それを見た瞬間、痛みを通り越して後悔した。人間に俺の能力を聞かれちまった。
「えっ?猫が………しゃべった??」
頼むから気のせいだと思ってくれ。そう俺は心底願った。
「ねえねえ!君、今喋ったよね?今痛いって言ったよね!?」
そんな俺の願いも虚しく、その人間はキラキラした目で話しかけてきた。
だが、ずっと黙り込めば、気のせいだったと思うだろう。現実に猫が喋るなんて、普通考えねえからな。
そう思って、俺はだんまりを決め込んだ。
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