旧ドリカム体制

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『真琴……。何真琴っていうんだろう…。もしも俺と結婚したら…岡村真琴…。 う~ん…良い名前だ』 鼻に大きなティッシュを詰めたまま制服を採寸する男子生徒の長い行列に列んでいた俺は すっかり恋の病にかかっていた。 隣の教室で制服の採寸をしていたって事は今年入学する俺と同じ一年生。 『何科かな…普通科なら俺と同じなのになぁ』 一年の教室は全部で7クラス。特進科に普通科、商業科に看護科。 俺と同じ普通科だったとしても普通科だけで3クラスもある。 もしかして俺と同じクラスになる確率って物凄く低いんじゃねーの!? 『あぁ…連絡先だけでも聞いておくんだった…』 あの頃は今のようにまだ携帯が主流化していなく持っていたとしてもピッチだった。 今は小学生でも当たり前に携帯を持っている時代。 今俺が高校1年だったらすぐにポケットから携帯を出し真琴に番号を聞き出せてたのに。 この頃の俺はピッチすら持っていなかった。 母親に何度お願いしても買ってもらえず一人時代から遅れを感じていた。 『あ~あ…あの子に会いたいなぁ』 「お前…ティッシュ真っ赤っかだぞ」 元樹:「へっ?何?」
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