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1年4組
制服採寸室
元樹:「あったあった。」
入学のしおりを頼りにやっと採寸している教室を見つけた。
こういうのは普通友達同士で行くのだろうけど同じ中学の奴は一人もいなく俺は本当に一人ぼっちの状態だった。
『あー…心細せぇ…みんなと同じ高校にしとけば良かったかな』
一つため息をつき教室の扉に手をかけた。
…とその時
右隣の教室から見たこともない中学の制服に身を包んだ女子生徒が3人、大笑いをしながら廊下へと出てきた。
どうやら俺の入ろうとしている教室の隣では女子生徒の採寸が行われているらしい。
3人の女子生徒はちょうど採寸を終えたばかりなのだろう。
その生徒達は話をしながら俺の方へと向かっていた。
そのうちの一人は後ろ向きに歩いており話に夢中なのか俺の存在に全く気づいていない。
『このままじゃ、あの後ろ向きの子とぶつかるな』
そう思い教室に入ろうとしたが
遅かった。
「でさ~……」
「危ない!!」
元樹:「うおっ……」
やっぱり気づいていなかったのか。
その子は俺の右肩に後ろ向きのまま突っ込んできた。
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