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図書委員になれて嬉しい限りだけれど……
ただひとつ、気に食わない。
あのドS教師が監督だって事が。
そうそう、私はドS教師、と毛嫌いしているが、周りはそうではないらしい。
逆に羨ましがられている理由が私には良く分からなかった。取り敢えず分からないまま、その考えは右に置いてある。
私が図書館についた頃、ドS教師はとっくに来ていたようで、白いテーブルに腰を下ろし本を読んでいた。
スーツ、チョークで汚れてる。
「……ああ、やっと来たんだな。仕事は沢山あるんだから、ボーっとしてないでやれ」
……命令形ですか。そうですか。
「分かってますよ!っていうか、いつもいつも机に座って読むの止めて下さいよっ」
「いーんだよ。私は教師だからな」
……何、その理屈。頭大丈夫?
と、まあいつもの事と思い、無視をして新刊を並べていく。
「そういえばお前、崎浜と仲良いな」
その言葉に振り向いてみると、その数学教師は本に目を落としたままだった。
深意はないと悟ると小さくため息を吐く。
「そう見えますか?だったら、そうなんじゃないですか?」
視線を戻して作業に戻ると、数学教師は『あっそ』とだけ残して本を持ったまま図書館から出ていった。
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