プロローグ

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キーンコーン… 季節は一応春。 もぅ、5月だというのにまだ桜が咲かない時期。 始業のベルがなり響くが 教室にいるのはごくわずかの人数… 半数も満たしていなかった。 その教室どころか、その他の教室も全部が半数を満たしてはいない。 途中で帰る者。体育館裏などで戯れる者。 人それぞれ… そんな落ちこぼれ集団が集まった学校に一人の男が転校してきた。 その男は左目を隠すように前髪が長く伸びている 「おぃ、テメェ! 誰の許可得てここの敷地の土踏んでんだよ!」 校門の少し奥を行ったところでここの生徒達が誰かに絡む。 「…誰の許可? 許可はとっくに校長から取ってはいるが…」 「校長?知るかあんなカス野郎!」 さらに絡む不良生徒達 「そうだ。ちょっと頼みたいことがあるんだが…」 そう言って絡んでくる生徒の一人の肩に手を置く転校生 「校長室まで案内してくれ」 「ふざけんな!!」 「…ですよね」 「大体なんなんだお前は? このチャラけた前髪も切ってやろうか?」 一人の生徒がふざけ半分でその男の前髪を上げた瞬間… ぞくっ…… その目を見た全生徒が脅え固まる 「お前は…まさか 青き救世主…」 […シュン] 一人の生徒がそう呟いた瞬間小さな音と共にそこにいた全員が倒れる 「目を光に当てちゃならねぇ… こいつは光を嫌う」 そう言いながら転校生は学校の奥へと歩いていった…
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