天才vs秀才

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「……くそっ」 ベルクには、何もできなかった。 結局、努力をしても、ターシェを守れていない 努力は……無駄だったのか? そう、諦めかけたその時 「あんたさ、いい加減。カッコ悪いよ」 どこからか、声が聞こえた。 声がした方を見ると、Yシャツを着た男子生徒が、こちらを見ていた 「さんざん人を馬鹿にした挙げ句、結局は人質か……」 Yシャツの生徒は静かに、ターシェを人質に取っている男子生徒を睨む 「最悪だな」 「……っ、だ、黙れ!こんな出来損ないに……落ちこぼれに……」 「黙るのはお前だ。何が出来損ないだ……何が落ちこぼれだ……そんなもの……」 Yシャツの生徒は俯き、そして 「俺一人で、充分だ」 一瞬で、ターシェを人質に取っている男子生徒の前まで、移動した
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