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全速力で走るザルガ
「ハァ…ハァ…ハァ…見えた」
走っている内に、学園が見え始めた
「後は校門を通れば…って閉じてる!?」
当たり前だ。始業式はとっくに始まってる
「くそ~…」
体育館の方を見ると、生徒達が整列をしてる
「ひょっとして、俺だけか?」
そんなことを思っていると、後ろから一人歩いてきた
「おおっ。あれはまさしく遅刻の同志」
ザルガは足を止め、歩いてくる生徒に向かって歩いていく
「おーい。あんたも遅刻か?」
「………………」
後から来た生徒は、ザルガを無視して通りすぎた
「無視かよ。知らないのか?無視ってのは、イジメの一環に入ってて、しかも無視ってのは一番精神的ダメージが大き…」
「…五月蝿い」
ザルガが論理的に喋るので、鬱陶しく思い、つい返事をしてしまった
「お、遂に返事をしたな」
笑いながら言うザルガに、後から来た少年はため息をついた
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