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「アンタねぇ!!」
「かかってるぞそれ。」
秋光は春香の言葉を遮るように春香の釣竿を指差した。
「嘘!どうすればいいの!?」
春香は慌てているが楽しそうにしていた。
誰もが何事もなく終わると思っていた。
「秋…――キャッ」
突然の強い引きに春香は釣竿を放すことが出来ず海に飲み込まれた。
「春香さん!!」
秋光は何も言わず躊躇なく海に飛び込んだ。
「え?秋光さん!?」
――――
「ゴポッ!?」
春香!まずいな…このままじゃ息が保たない。
「ギシャァァァ!!」
春香を引き込んだ張本人。
魚とはほど遠い大きさ。
魚にあるはずも無い鋭く尖った牙がギラついていた。
アイツのせいか……いや…そんな事より春香を優先だ。
秋光は春香を抱え陸に上がろうとした。
その魚はエサを逃がすまいと追い掛けてきた。
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