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人間が水中で魚に勝てるはずがない。
ましてや人を抱えながら泳いでいるのだ。
獰猛な魚は大きく口を開けながら迫っていた。
邪魔をするな…
邪魔するなぁぁあ!!
魚「!?」
追いつける相手。
逃げれるはずのないエサ。
しかし秋光との差は離れるばかりだった。
むしろ体はいつもより重く感じているだろう。
「どうしよう~…う~ん…まだ上がってこない。私泳げないし……」
ツグミは海を眺めることしか出来なかった。
「ぶはっ!ハァ…ハァ…」
「秋光さん!大丈夫ですか?」
水面から顔をだした秋光にツグミは声をかけた。
「ハァ…ハァ…そんな事より春香だ。」
「あ…はい!」
海から上がってきた秋光は春香を浜辺にゆっくり下ろした。
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