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「持ってませんよ~。
そんな釣竿わ~皆、平等ですから!」
「そうかもな。」
そう思えないけどな。
内心、ツグミを否定した。口にしたら泣きそうな気がしたため口にしなかった。
「おい。春香帰るぞ。」
釣り終わった秋光は座り込んでいる春香に近寄った。
「うん……」
元気がないのは自分のせいで心配かけた事を悪いと思っているのだろう。
春香は元気なく立ち上がり、秋光に付いていくように歩き始めた。
その瞬間、秋光は一歩踏み出したと同時に転けた。
「??」
秋光自身もわけ分からない。
「なにやってんのアンタ。」
「知らん。足がぐにゃってなった。」
秋光は立ち上がろうとするがまったく立てないでいた。
「遊んでないで早くしなさいよ!」
「何やってるんですか~?」
「ツグミちゃん。
コイツ何を思ったか知らないけど立てないとか言って遊びだしたの。」
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