623人が本棚に入れています
本棚に追加
「永本くーん、ちょっと」
デスクに向かう僕の肩を先輩が軽く叩いた。
「何ですか?」
「昨日頼んどいたヤツあるじゃん? ホンットに悪いんだけど、それ今日中に終わらせてもらえないかな?」
今度何か奢るからさ、と彼女は両手を顔の前で合わせる。
「分かりました。ちょうど今やっていたので、たぶん後1、2時間で終わらせられると思います」
僕がそう言うと、先輩は目を丸くした。
「えっ、もう!?
自分で頼んどいて何だけど、早すぎない?」
「そうですか?
僕、こういうの得意らしくて」
僕が言うと、先輩ははーっとため息をついた。
最初のコメントを投稿しよう!