心のある場所

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「永本くーん、ちょっと」 デスクに向かう僕の肩を先輩が軽く叩いた。 「何ですか?」 「昨日頼んどいたヤツあるじゃん? ホンットに悪いんだけど、それ今日中に終わらせてもらえないかな?」 今度何か奢るからさ、と彼女は両手を顔の前で合わせる。 「分かりました。ちょうど今やっていたので、たぶん後1、2時間で終わらせられると思います」 僕がそう言うと、先輩は目を丸くした。 「えっ、もう!? 自分で頼んどいて何だけど、早すぎない?」 「そうですか? 僕、こういうの得意らしくて」 僕が言うと、先輩ははーっとため息をついた。
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