お前と出逢った日。

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「立ち話も何だしさ。 どっか行きましょ?」   コウが慌ただしく 俺に提案した。   多分、寒いからだろう。     コウは寒さに弱い ネコみたいなヤツだから。     「じゃぁ、カラオケ行こうぜ? 暖けぇし食いもんもあんし!」   美空が言う。   「賛成――!!」   元気にコウが言う。     「じゃぁ行くか。早く乗れ。 寒くて風邪引く。」   俺がそう言うと、 コウと美空は足取り軽く 後部座席に乗り込んだ。     おいおい…。コイツ どうすんだよ 一緒に乗ってやらねぇのかよ。   と、俺が一人困ってると 有馬が俺に視線を向け 淡々と言った。   「大丈夫です。 助手席いいですか?」   「あ、ああ。」     俺は、そう言って助手席の ドアを開け有馬が乗ると ドアを閉めた。
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