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過去から数年後
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銀時が向かっていた所はあの昔、二人で紙飛行機を飛ばした場所だった。
(あそこなら見つからないからな…。はは、何やってだ、俺。)
銀時は立ち止まった、今更自分に何ができる? 自分はあの時、手をふったあの時…もう会わないと胸に誓っていたはずなのに…。
「……俺は智栄が恋しいのか…?いつ死ぬかわからない身だと言うのに…」
(俺は智栄を守る事なんて…できない。)
ザァァァァァァ…
雨が銀時を襲う…。しかし、その雨が銀時の涙を隠し、勇気づけた。
「…なぁ、神様よォ…。最後に俺にチャンスをくれ。これが最後だから…」
銀時は身震いをしながらも走った。銀時に降りかかる雨は、彼への試練と優しさで溢れていた…
銀時を神様は見ていたのかもしれない。
気がつけば、そこはあの約束の屋敷だった。
空には雲の間から光がのぞいていた。
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