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「やっべぇ~‼」
俺は松田隼人。亜保高校に通うごく普通の高校二年生。只今全力疾走中💦
寝坊である。
ドンッ‼
四つ角に差し掛かった時、誰かと衝突してしまった。「いってぇ……‼⁉」
「いったぁぃ…‼‼」
俺の目の前には同い年くらいの女の子がしりもちをついている。しかもパンツがまる見えだ。
「いやぁぁぁっ‼‼‼」
パァンッ…
頬に大きな紅葉をつけられた俺は、なんとか遅刻せずに済んだが、気分は最悪である。
「よぉ隼人。お前が駆け込み登校なんて珍しいな。」
こいつは佐伯卓也。イケメンでスポーツ万能。なぜか俺と仲がいい。
「お前その紅葉はなんだ?」こいつは中田明。まぁこいつよりは不細工じゃない自信はある。
「話すと思い出すからいわねーよ。」
話をそらす。
「ふーん。まぁいいや。それより今日、転入生が来るらしいぜ。しかもかなり可愛いらしい!」
「マジで⁉俺アタックしようかな。」
もちろん食いついたのは明だ。こいつは告白してはフラれ、告白してはフラれの繰り返しなのだ。
「いや、明は無理だろー。」「なんでだよ⁉」
明が問う。
「顔が…」
卓也はストレートだ。
ガラッ
「今日は転入生が来てくれた。喜べ男子!可愛い女の子だぞ!」
まわりからどよめきが!
「おーい。入っていーぞ。」………‼
「あぁ~‼」
思わず声をあげる俺。
「あぁ~‼パンツ男‼‼」
パンツ男て…
「なんだ佐藤、松田の知り合いか。なら席は松田の隣だな。」
…最悪だ。
彼女の名前は佐藤由香。顔はかなり可愛いのだがどーも男まさりのような、
「よろしくねぇ松田くん💢」「ど、どぉも💧」
この時はまだこいつと付き合うなんて、俺達は知るよしもなかった。
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