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「小さいは余計だぞ人間の女
そして何度も言うが僕をその名で呼ぶな」
僕は極力表情を崩さないように言った
ヴァンパイアたる者、常に目線は高層マンションの最上階から下界を見下ろすかのように……
僕の愛読書
『それいけヴァンパイア』
25ページより抜粋
まぁ、なんだ……
《見下ろす》には物理的に超えられない壁があるのだが……
陽子は意地悪な笑みのまま近づいて来ると、僕の頭の上にポンと手を乗せ
「では何とお呼びすればよろしいですか？ヴァンパイアちゃん？」
言ってケラケラと笑う陽子
……コノヤロー
僕が【ヴァンパイア】であることを陽子は知っている
というか学校でも有名な話しだ
そして近所でも評判だ
なぜなら僕が自ら広めているからだ！
幸い《鏡に写らない》という不便な能力のおかげで一応は信じてもらえているみたいだ
まぁ、他に証明出来ないのは悲しい限りなのだけど……でも牙あるし！目も赤いし！髪の毛銀色だし……ﾌﾞﾂﾌﾞﾂﾌﾞﾂ
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