璃々亜の泣きドコロ―2

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「心配しなくてもそんな危なそうな山には行かない」 石橋は叩いて渡るが吉 危ない橋をわざわざ渡るなんてもっての他だ 「そ、そうよね? 別に心配なんてしてないけど…ホラ、小さい2人が山に入ったら遭難しちゃうでしょ?」 全国のチビッ子登山家に謝れ 大体、山岳部に身長制限なんてあるものか 毎度一言多い陽子を睨んでいると、突然大きな声が体育館に響き渡る 「わははははは! ヴァンパイア、佐久間権太! 迷信を怖がるなぞ臆病なヤツめ 伝説のフリークスがその程度とは聞いて呆れる! 陽子! そんなヤツはやめて俺に乗り替えた方が利口だぞ」 いつの間にかステージに上がったキリトが、声高らかに告白なのか挑発なのか分からない事を叫んでいる しかし、キリトの言葉を僕は無視できなかった 「その程度だと? 笑わせるな符咒師風情が! 我ら闇の眷族、陽より他恐れるものなど何も無い!」 言ってみたかった! こんな対決シーンをやってみたかった! 「おおー、何だか盛り上がってるな」 横で大作が手を叩いている 「やめてよ!私のために争わないで!」 お前はヒロインの器じゃない 胸の大きな白雪姫の口に、笑いながら毒リンゴ突っ込む魔女がお似合いだ その後 数分間続いたステージ上の一幕は、結局カマキリという単語が出ないまま、《姥捨て山》に行く事で幕を閉じた
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