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「ダンクがしたいんですか?」
「ご協力しましょうか?」
耳元から聞こえる2つの声
背中に感じる2つの膨らみ
首に巻き付く2本の細い腕
「だ、誰だ!?」
後ろから抱き着かれ、振り向くことが出来ない
すると、抱き着いている人物とは別の存在が僕の前に顔を出す
「演です♪」
黒くて癖の無い、サラリとしたセミロングに見覚えのあるヘアピンと名前
「恋です♪」
似たような声が耳元で聞こえる
「思い出した…
お前達は杏の部下じゃないか」
《晩餐会》武闘派担当の双子で、前に家まで送ってもらった事がある
「「そうです♪」」
前後から同じ声がする
どうやら、ネットで仕切られた隣のコートの上級生の中にこの2人がいたようだ
「とりあえず離れろ
お互い授業中なんだから他の学年に混ざるのは駄目だぞ?」
ほら、キリトがあの目付きで睨んでるじゃないか
「でもヴァン様がダンクしたいって…」
ギュッと抱きしめる力を強める恋
「私達がいないと他の娘達が押し寄せて来ますよ?」
良く見れば、ネット越しには何度か目にしている《晩餐会》メンバーがいる
「た、体育着……ハァ、ハァ…」
「クソっ!
演と恋さえいなきゃ…」
「あ、ヨダレ出てきた」
こいつらに節操は無いのか?
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