璃々亜の泣きドコロ―2

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「ダンクがしたいんですか?」 「ご協力しましょうか?」 耳元から聞こえる2つの声 背中に感じる2つの膨らみ 首に巻き付く2本の細い腕 「だ、誰だ!?」 後ろから抱き着かれ、振り向くことが出来ない すると、抱き着いている人物とは別の存在が僕の前に顔を出す 「演です♪」 黒くて癖の無い、サラリとしたセミロングに見覚えのあるヘアピンと名前 「恋です♪」 似たような声が耳元で聞こえる 「思い出した… お前達は杏の部下じゃないか」 《晩餐会》武闘派担当の双子で、前に家まで送ってもらった事がある 「「そうです♪」」 前後から同じ声がする どうやら、ネットで仕切られた隣のコートの上級生の中にこの2人がいたようだ 「とりあえず離れろ お互い授業中なんだから他の学年に混ざるのは駄目だぞ?」 ほら、キリトがあの目付きで睨んでるじゃないか 「でもヴァン様がダンクしたいって…」 ギュッと抱きしめる力を強める恋 「私達がいないと他の娘達が押し寄せて来ますよ?」 良く見れば、ネット越しには何度か目にしている《晩餐会》メンバーがいる 「た、体育着……ハァ、ハァ…」 「クソっ! 演と恋さえいなきゃ…」 「あ、ヨダレ出てきた」 こいつらに節操は無いのか?
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