璃々亜の泣きドコロ―2

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「お前ばっかりぃぃー!!」 怒りの形相も、今では死相に見えるキリトが数メートルの距離まで迫る 「あの子、死んだね」 「でるわよ、ヒグマを倒したって言うコンビネーションが」 なにやら聞くに耐えない情報がネットの方から聞こえてくる そして演が動いた 数歩前へ進み、半身でキリトを睨みつける 後方の恋も同じく半身になり、腰を落として溜めを作る 「お前達!俺にしておけ!」 自分に向けられた殺気にも気付かず、キリトは無防備にもそのまま演との距離を詰めた 晴香の上をいった男が… 一般女性に対してはただの健全過ぎる男のようだ 「―――はっ!」 気合いの声を発し、演のスラリと伸びた足が鞭のようにしなりキリトを襲う ――早い! 高速のハイが空を裂く 「喰うかっ!」 当たる…いや、当たったと思った演の蹴りを、キリトは身を屈めかわした しかもドリブルしたままで やはりタダ者じゃない 改めて感心させられたキリトの身のこなしだが、この双子もタダ者ではなかった 「―――はぁっ!」 後ろで溜めを作っていた恋が、蹴りをかいくぐってきたキリトめがけて拳を放つ ―バキィ! 「ブベ」
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