食事風景と家族紹介

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「まぁ、それくらいにして食べようじゃないか」 助け船を出してくれたのは父だった 僕と同じ銀髪をオールバックで固め、フレームの無い眼鏡を掛けている 彫りのやや深い顔は少し日本人離れしていて、僕が言うのもなんだけど格好いい 佐久間 シズィア(36) 父よ、何故お前は横文字なのだ 「折角の美味そうな料理が冷めたらもったいないしな」 父の視線は目の前の料理に釘付けである そう、今日の夕飯のメニューは父の大好きな ―ガーリックソテー 若鶏のモモ肉を使用したジューシーな食感が…ってやかましいわ! 美味しいさ 僕だって嫌いじゃないけど… フォークとナイフで肉を一口大に切り、パクリと食べる 「美味いんだよな…」 母は贔屓目にみてもかなり料理が上手い部類に入ると思う しかし腹は満たされても心は満たされないのだ
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