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なのに、ギルは冷静だった。
相手は策士。
相手は強い。
相手は怖い。
なのに、ギルは冷静だった。
二階の窓からチラリと見えた影のせいだ。
そいつを見た瞬間から、目の前にいる操帝がなんとも感じられなくなった。
気負っていたものが全てとれたのだ。
世界最高峰の策士とはいえ、気負いすぎていた。
相手を本来の実力以上に見て、勝手に恐怖していた。
所詮は彼処に行くための踏み台に過ぎない存在。
そう、思い直した。
決着は簡単についた。
メンタルの弱さを改善したギルに、良い勝負が出来る者は果たしているのだろうか。
今までの戦いを経て、ギルは本当の意味で“最強”へと成り上がった。
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