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広い広いグラウンドを抜けて木漏れ日の漏れる遊歩道を歩く
二人の間にこれと言った会話は無いが、決して居心地の悪いワケではない
遊歩道には同じように学園から寮に帰る生徒で溢れていた
数分程、綺麗な並木道を歩くと道は途絶えて大きな建物が見えた
それはまるで高級マンションで、寮とは言えないものだった
真っ白な外壁に最低でも七階はあるだろう高さ
その美しさは中に入っても途絶えることはなかった
真っ赤な絨毯が敷き詰められていて、ギルは言葉を失った
「ほら、早く行きますよ」
サラの言葉に小さく頷いて、歩き出した
サラはいつの間にかギルの部屋の鍵をもらっていて、先を歩く
ギルは後ろをサラのペースに合わせながら歩いた
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