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「ちょ、ちょっと待て!」
そいつ--操帝は焦っていた。
「お前は捕まったらほぼ確実に極刑、つまり死刑だぞ?いいのか?」
ギルが犯したのは国家に対する反逆、簡単に済まされる問題ではない。
それは誰もが知っている事実で、もし子どもに国に反抗したらどうなるのか尋ねても、死刑と言うだろう。
誰でも死が怖いものだが、ギルはそれに自ら進むと言う。
それはどんなに無謀で、馬鹿なことだろうか。
操帝は信じられなかった。
「ああ。」
それを迷った様子もなく、肯定するギル。
本気らしい。
「本当にいいのか?」
「だから言ってるだろう。いいんだ。目的には必要なんだ。」
最終確認に、訳の分からない言葉を入れてきた。
「お前の命が……か……?」
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