3/15
81167人が本棚に入れています
本棚に追加
/482ページ
何日経っただろうか。 いや、一日も経っていないかもしれない。 分からない。 水音の感覚が広くなってきた。 外は天気が良いのだろうか。 分からない。 582136、582137。 一つずつ増えてくる数字が天文学的になってきた。 コツン、コツンと音が聴こえる。 確かなのだろうか、もしかしたら空耳かもしれない。 分からない。 けど、確信に変わる時が来た。 「おい。」 人の声だ。 紛れもない、操帝の声。 「なんだ、俺が寂しいだろうとでも思ったか?」 皮肉を込めて言ってやる。 「アホ。んなわけあるか。刑を伝えに来た。」 声だけだが、真面目なのが分かる。
/482ページ

最初のコメントを投稿しよう!