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「どういうことだよ。」
「“死”を経験した奴っているか?」
操帝は質問をすぐさま質問で返されて少し面食らったが、普通に返す。
「そんなのいるわけねぇだろ。死んだら生き返れないのが、常識だ。」
「それがわかんないんだよ。」
「は?」
ただの一般論を言っただけなのに。
常識を言っただけなのに。
彼はそれが分からないと言う。
「死んだ人の経験談なんて、聞けるわけがない。じゃあ、“死”が怖い、なんてどうして言えるんだ?」
「そりゃあ、生きれないからだろ。死んだら何にも出来なくなっちまうんだぜ?」
自分が一般論。
自分が正しい。
そう、分かっているはずなのに。
自分が正しいはずなのに。
なんでこんなに圧されるのだろう。
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