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国王は話し続けた。 「フリードリヒが王となった時、彼を減刑や無罪にしたという“例外”があってみろ。暴動や反乱の引き金となりかねない。それを心配しておるのじゃ。」 ガルシアは納得した。 暴動が起こったら、国王を殺せ、ともなりかねない。 自分の子供と赤の他人、それならば、自分でも我が子の方を選ぶだろうと思った。 しかし、理性や脳で納得しても、心で納得出来ないのが人間だ。 ゼウセスの言い分は分かるし、理解できている。 だけど、ギルだってまだ少年なのだ。 少年でも、重い運命を背負わされても、懸命に足掻き続けたのだ。 ガルシアは彼の人生を調査班から聞いた時、思わず涙が出た。 闇に身を堕とし、闇の中で漆黒を彩り続けた彼に光を差したい。 本気でそう思っていた。
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