処刑宣告

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ガチャリ。 ドアが開く音がする。 まだ、ギルがドアに手をかけていないのにも関わらず。 当然、ドアを開けたのは中からということになる。 そこから顔を出したのは、ギルが最も忌むべき者だった。 十年以上の歳月は、喩えどんなに若々しい人でも、老いを感じさせる。 十数年振りに見た父は、若々しい。 確かに年のわりに若々しいが、以前にはなかった皺が目立つし、頭部もデコが広くなった気がする。 ドアを全て開き、父は中へ入るよう促す。 ギルは大人しくそれに従った。 「お前に頼みがある。」 父であり、ボルト家の当主でもある、ガゼット・ボルトがソファーに腰掛け、言った。 棄てた人間に話とはなんなのか。 ふつふつと湧き出る怒りと共に、興味を抱いた。
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