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そう、貞吉はまだ、眼を離せない状態なのだ。傷の具合も落ち着かない上、無念のあまり、いつまた自刃の念を抱くかもしれないと思うと、とても放ってはおけなかった。 「いや」 貞吉は溜息を吐き出し、端整な顔に苦々しい表情を浮かべた。 「俺はやはり、死ぬべきなんだ。仲間は皆、飯盛山で立派に自刃して果てたのに、俺だけが生き残ってしまうなんて……耐えられない」 「何を仰います!」 ハツの表情が厳しくなった。
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