第二章 依頼

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「鳥カゴがどうかしたのか?」 「私の職場知ってるよね? 住民福祉管理センター。 そこでちょっとトラブルがあるのよ。」 知っている。 ケイはその部署の最年少の課長さまなのだ。 幼なじみの 「なんでも屋」 の俺にも仕事を廻してくれる。 それも 誰にでもやれるような用件をさりげなくだ。 ヨロズ相談、何でも請け合う俺のような浮草稼業とは違う お堅い仕事だ。 ケイは、できた女だ。 可愛い所も沢山あるし、昔からモテていた。 気の強い所が、男運を逃してる。 まぁ、未来の旦那は、確実に尻にひかれるだろうがね。 そんな想いは、口にださず俺は、たずねた。 「仕事の依頼か? そのトラブルが 【鳥カゴ】と何か関係あるのかい?」 俺は、売れないホストみたいで遊んでいそうと、評されている。 しかし、実は硬派で、仕事は真面目なのだ。 まぁ、周りのヤツらは、信じてはくれないがね。
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