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約50年前にヒトDNAの解読が終わり、次にその応用の時代がやってきた。
黒川財閥も研究に資金を投下した。
薬品や食品、あらゆる可能性のある分野である事は明白だった。
その中で、黒川は、ナノテクに目をつけた。
その技術者の中に、俺の父親がいた。
その頃、俺の両親は不妊治療を受けていた。
当時、バイオ技術の最先端である黒川研究所で両親は、不妊治療を行った。
学術研究の一貫として協力する約束で治療したので、費用は免除された。
しかし、その研究がヒト免疫に関するものとは知らなかったようだ。
そして、俺は、ある特殊な免疫をもつ子供として生まれた。
親父は、ナノマシンが適応できる我が子の遺伝子を基に研究を始めた。
親父は、天才的才能を発揮し、人体と融合するナノテクの基礎設計を成し遂げた。
親父の死後、その研究は黒川財閥のもとで継続された。
そして、黒川の中でも特に優れた知力を持つ少年
「黒川一也」
にすべてが、託され、やっと最近完成に至った。
…
一也の話は、ざっとまとめるとこんな内容だった。
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