第六章 宝探し【日本全国ダーツの旅】

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「どこへ向かうつもりだ」 返答は、「静かにしろ」の一言だけだった。 車の中に揺られた時間は30分程だった。 目隠しをされたまま車を降ろされ、 どこかの室内に連れていかれた。 椅子に座らされ、目隠しをとられた。明るい室内で 周囲は白壁だった。 明るさに慣れるまでまぶしかった。 目の前には、白衣を着た学者風の男ときちんとスーツを着こなす官僚のような男が、並んでいた。 この二人は何ものなんだ。 官僚風が口火をきった。 「このような形でお会いするのは、私は反対したのですが…。申し遅れました。私は松岡と申します。となりにいるのが、志賀博士です。」 白衣の博士と呼ばれた男が軽く俺にうなづき話かけた。 「いろいろと聞きたい事があるでしょう。我々はあるアメリカの組織に属しています。あなたが昨日、黒川財閥と接触してナノロイドになった可能性は非常に高いと我々は考えています。」 俺はこのとぼけたコンビにこう言った。 「あんた達が何ものでも構わない。その前に言うことがあるはずだ。エレナはどうしたんだ。」
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