第六章 宝探し【日本全国ダーツの旅】

11/13
前へ
/63ページ
次へ
心に浮かぶ罵倒の言葉を俺は飲み込み、俺は松岡に伝える。 ここは、自分の感情よりも逃げ出す事だけを考えろ。 「分かった。松岡さん、誰にもこの出来事は、話さない。 約束する。 その代わり二度と俺と周りの人間を巻き込むな。 軍事も外交も、俺は何の興味もない。」 松岡は、俺をみながら大きく頷いた。 そして、手をさしのべた。握手するつもりらしい。 まぁ、いい。 ここは従う事にする。 「それでは、梶山さん、約束は成立ですな。」 すぐに体のやたらでかい男が二人、部屋に入ってきた。 来た時と同じように目隠しをされる俺に松岡が、エレナも同時に解放する事を伝える。 それから幾らの金額を支払うとも言っていた。 松岡の話では、俺とエレナは二人で旅に出た事になっているらしい。 やれやれだ。 髭おやじやケイになんと言い訳する? それから俺は車に乗せられた。 目隠しをとられ、降ろされたのは海辺の駐車場だった。 そこには、俺の愛車と助手席で寝ているエレナが、用意されていた。 どうやら奴らは、俺の愛車まで盗んでくれたらしい。 奴らは、エレナは薬で眠らせているが2時間程度で目が覚めると伝えてた。 俺が自宅に帰るまで、後ろをついてくると言い残し、奴らは、車に戻った。まったくご苦労な事だ。
/63ページ

最初のコメントを投稿しよう!

65人が本棚に入れています
本棚に追加