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「茂君に・・・私の娘をもらってほしいのです!」
宴龍寺さんは再び、頭を下げた。
「私は何も言えません。茂の将来は茂が決めるものです。まぁ、とりあえず理由を聞かせてください」
「アナタの知ってる通り私、宴龍寺康弘(エンリュウジヤスヒロ)は‘世界の頂点に立つ’と言われているコンピューター会社ア〇プルの会社です。
そして恵は私の一人娘、だから私は恵には幸せになって欲しいと思ってます。
でも、恵の友達になりたいと寄ってくるの者達は皆、恵ではなく私の金目当て・・・
だからちゃんとした友達もおらず、いつも公園に一人で遊んでいます。
だけど、アナタやアナタの息子さんは違った。人を見た目や懐などで判断せずに誰にでも優しく接してくれた。
しかも息子さんに至っては自分の身を犠牲にしてまで恵を守ってくれた・・・・
私はそんな人に恵の将来を任せたいのです、だから恵をもらってやってください!」
「アナタの言いたい事は分かりました、でもさっきも言った通りそれを決めるのは茂です。茂が大人になって、たとえどういう結果になってもいいなら許嫁は認めます。」
「つまり、本人達に任せるって事ですね?」
「そういう事ですよ」
父さんと宴龍寺さんは握手をした。
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