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俺はトボトボと寂しく一人で歩き出した。
・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
・・・・
人間って一人だと無口になるね・・・・・・
・・・・・・・・この低すぎるテンションどうしよう?
「兄貴~!!」
声をした方を見ると久美がいた。コイツなら今の俺の低いテンションをどうにかしてくれそうだ。
「久美、どうした?」
「ホラ、この家広いやろ?だからウチ、道に迷ってん。もう自分にヨーイワンワ(呆れた)って感じや」
それはそれは・・・・
「俺も道は分からんけど地図があるから一緒に行こうぜ」
「おおきに、そうさせて貰いまっせ」
俺達は大広間へと向かった。遠い・・・・道は合っているハズだが・・・・・
「何か遠いーなー。ウチ、疲れてきてん。」
「しょうがない、ホラ。」
俺は久美に背を向け、身をかがめた。
「ホンマおおきに。お言葉に甘えさせて貰いまっせ」
久美は俺に身を預けた。俺はかがめた身を立たせ、久美が落ちないように足を支える。
いわゆる‘おんぶ’ってやつだ。
「道は確か、コッチだよな・・・・」
再び、俺は歩き出した。
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