罵声

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彼に浴びせられたのは、罵声だけではなかった。 「この気味悪いネコめ!あっちいけ!」 彼に向かって石を投げる子供。 しかし、彼はどれだけの暴力を受けても立ち上がり、歩いた。 「…負けない…俺は負けない!絶対に届けるんだ!」 その気持ちだけで彼の体は動いていた。 体じゅう傷だらけで血も流れていた。 しかし、彼が何度立ち上がっても襲いかかる暴力の嵐。 彼は負けなかった。 「約束」 それだけが彼を動かしていたのだ。 そして遂に彼は、親友の恋人の家に辿り着いた。
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