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彼は生まれた頃から孤独な存在になる運命だったのかもしれない。
彼を生んだ母親は、彼が小さい頃にいなくなってしまった。
孤独に耐えきれず、助けを求めた時期もあったが、人だけでなく、他のネコからも嫌われ、どれだけ泣いても、叫んでも誰一人助けてはくれなかった。
そのうちに彼は孤独になる事を望むようになっていく。
…一人の方が楽だ。
信じられるのは自分だけ。
俺は一人で生きていく存在なんだ。…
彼は更に孤独になっていった。
自分が孤独なのかさえ分からない程に……
「なぜ、自分は生まれてきたんだろう?」
「意味もなく生きているなら死んでしまおうか」
絶望と言う言葉さえ当たり前になっていた彼。
そんな時、ある人間と出会う。
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