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マジ
「今日、放課後。音楽室。」
昼休み。
弘晶が慶矢と購買でオムライスを食べていると千鶴が突然現れてそう言った。
「なんで?」
「あんたねぇ。昨日の約束忘れたの?ピアノ弾いてくれるって言ったじゃん。」
「あれマジな話だったわけ?」
「私はいつもマジです!」
千鶴が威張るように言った。
「でもなぁ、、、今日はそんな気分じゃ。」
「勝手に待ってるからよろしく。」
そう言い残し、千鶴はどこかに言ってしまった。
「本当に勝手な人。」
弘晶はぼそっとつぶやいた。
でも、行かなくちゃ。
何弾こうか?
「なぁ!弘晶。」
「何?慶矢。」
「弘晶ってさ。よく松田さんと話してるけど、付き合ってんの?」
「んなっ///!」
慶矢の言葉に弘晶は動揺した。
「で?どうなの?」
「付き合ってねぇし!」
「な~んだ。つまんないなぁ。」
慶矢が笑いながら言った。
弘晶はオムライスを食べ進める。
「弘晶?」
「なんだ?」
「俺と一緒にバレー部入らねぇか?」
「なんだよ。急に。」
弘晶は慶矢に言った。
慶矢は中学からバレー部だったから高校でもバレー部に入るって弘晶もわかっていたことだがまさか自分を誘ってくるとは思ってもみなかった。
「だって弘晶背高いし。中学に男バレってなかなかないから高校から入部しても大丈夫だし。」
慶矢はチューパックを飲みながら言う。
「ん~。。。俺、ピアノやってるし。」
「ピアノなんて休みの日やればいいじゃん。弘晶ってバレー似合うと思うけどな!」
「何。俺を煽ててんの?」
「いや。マジな話。」
慶矢がニカァと笑う。
確かに弘晶は背が高かった。
弘晶自身も何かこの長身で何かできることがないか探していたのでこの慶矢の言葉に心を動かされた。
「少し考えてみよっかな。」
「本当か?」
「考えてみるだけ。」
「じゃあ、明日部活見学行こう!」
「え?なんで明日。別に今日でも。。。」
「今日の放課後。音楽室だろ?」
「あ、忘れてた。」
バレーとかピアノとか千鶴とか俺、考えることマジ多すぎ。
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