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春ー桜が散り、舞い上がる頃。
弘晶は目を覚ました。
額の汗を弘晶は拭う。
「また、あの夢か・・・」
弘晶は呟きながら、重い体を起こす。
弘晶は懐かしく悲しい思い出を辿る夢を見た。
忘れたい。でも、忘れたくない。忘れられない・・・
頭の中で考えていても前には進まない。
何時ものことだ。
弘晶は自分に言い聞かせ、洗面台へと向かった。
足取り重く、洗面台に着く。
弘晶は自分の顔を鏡に写しながら蛇口を捻った。
鏡に写った顔はすごく老けて見えた。
弘晶は流しにその顔を向ける。
冷水で洗顔をしようとする。顔に冷水を当てる。
思った以上の冷たさに目が覚めた。
いつもの自分の顔に戻ったのを弘晶は確認した。
弘晶は蛇口を締め、洗面台を後にした。
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