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洋一は肩を落とし溜め息をひとつ。
「ハァ~。」
「………元気だせよ。」
「お前が言うな!」
洋一が栞莉に突っ込む。
「………ゆうべはあんな張り切ってたじゃねぇか。
ナイスバディなアメリカ美人に……男にしてもらうんだろ?
……ま、精々頑張ってこいよ?」
今度は栞莉が洋一の肩に手を置く。
(いや、確かに言ったけども。
この子ホントに女の子かしら?
こっちが恥ずかしいわっ!)
ふと、同じ高さで目線が合う。
洋一はチッと舌打ちした。
「栞莉。お前、これは嫌みか。」
「………。」
2人の身長はほぼ同じ。最近の身体測定では、栞莉が1センチ勝ったと、誇らしげに母親に報告していた。
「この間は何かのミスで負けたけどなぁ、3年後には必ず大差をつけて勝ってやる!
お前は身長よりも、その貧相な胸に、いかに栄養を行き渡らせるかを考えておけ。」
ニイッと含んだ笑いを浮かべて言う洋一に、それでも栞莉は淡々と返す。
「………そうなんだよなぁ。さすがに中3になるのにこれは、……やべぇよなぁ。」
栞莉は自分の胸に手を当てる。
見事なAカップだ。
「うん、君には女の子の自覚が足りないよね?
恥じらいとゆうものはないのかな?」
洋一がワザとらしく首をかしげた。
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