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「………あっ。
じゃあさ、俺は身長でも乳でもお前に勝つからな?
3年後が楽しみだな♪」
そう言って無邪気に笑う栞莉を見て、洋一はまた溜め息をもらす。
「お前なぁ、そこは競っても意味がないだろ~?」
そう言いながらも、洋一は、フッと笑みになる。
普段の栞莉はあまり感情を表に出さない。
洋一の家族の前でさえ、ほとんどが無表情な時もある。
洋一は、栞莉が見せる笑顔がたまらなく好きだ。
まだ笑っている栞莉を見て、洋一も自然と笑顔になる。
「ただいま~。洋一?なんだお前、変な顔して。」
振り向くと、買い物に行っていた洋一の両親が戻ってきたところだった。
「変な顔って、失礼しちゃう!」
「お前たちまだオカマのしゃべり方してんのか。
癖になったらどうすんだ?」
洋一の父親・譲二が笑いながら洋一に言う。
「友達とこのネタやるとみんなウケんだよ?まぁ、しばらくできないけどね。」
洋一が少し淋しそうに言うので、譲二は洋一の頭にポンっと手を置く。
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