2人が本棚に入れています
本棚に追加
/25ページ
なんだったんだ。
白昼夢でも見たんだろうか。
僕は子犬に目をやった。
さっきと様子は変わらない。
何気なく、ダンボールの中に子犬を戻し、天使の真似をして、七回手を叩いて子犬に人差し指で触れてみた。
……あれ?
今、確かに。
触れた瞬間、子犬の体が動いた。
しばらく目を見張っていると、子犬の目が開いた。
……生きてた!?
いや、確かに死んでいたはず。
だって本当に、冷たくて、硬かった。
脈だってなかった。
もしかして……
僕は自分の手を見た。
最初のコメントを投稿しよう!