嫉妬

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体育祭が近いので、今日の体育はまるまる100mのタイム測定会。 一人2~3回走って、一番良いタイムを記録に書くというシステムだ。 実に楽。嬉しい限りだ。 別にタイムに拘ってなんていないので、オレの場合は1回走ってそれで終わり。 並ぶのは嫌なので、皆が走り終わるのを木陰で待とうとすると、恭一がやって来た。 普段、恭一とこうして連むコトは少ない。 誰とでも話すような性格の恭一は友人が多く、クラスで孤立しているオレ一人と一緒にいるコトよりも、大勢の仲間の中にいるコトのほうが多いからである。 しかし、なかなかの進学校であるウチの学校の生徒は、なんていうか、こう…『弾む若い力信じて』な人が多く、自主参加的なコトには積極的に参加する。 ……一応そーいったのが嫌いな連中というのも一部いて、そういう人達はそういう人達で群れているのだが。 どうにもソイツらとは肌が合わない恭一は、結局オレのところに来る…、というワケだ。 ―――っていうか。 「ぁー、だりぃ。クソつまんねぇ」 「………」 勉強にしても何にしても、コイツ本当にやる気ないよな。 一応そこそこの進学校だっていうのに、一体どうやってこの学校入ったんだよ…。 謎過ぎる。
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