prologue

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 こんな夜遅くに男の人の声。一瞬ビクリと飛び上がってしまった。振り向いて声の主を見る。背は高く、顔は暗くて見えないが…何故だろう。不審者では無いと雰囲気で伝わる。 「…眠くないの?」  段々こちらに近付いてきて、月の明かりで表情までもが見えるようになった。 ――あれ?この人…。  冷たい目をしたその人は 優しくわたしに笑いかけた。その冷たい目の中に優しさを感じ、そしてその人の笑顔に惹かれてしまった。 「ごめん。急に話し掛けて怖かったね」 「…いや、大丈夫…です」  その男の人はわたしの横にゆっくり座る。 少し警戒したわたしは、一瞬変な目で隣の男の人を見た。  
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