序章―Be Disgusted―

4/14
前へ
/39ページ
次へ
でもこの一点だけ… 試合終了のホイッスルがコ―トにやけに虚しく響く… それを観客席からみていた人物がいた。 ふと、俺はそいつに目を向ける…雨が降っている中、試合を見る物好きな人もいるんだなぁ~と。 今更何暢気(ヨウキ)なことを考えているのやら。 コ―トの中心で整列する挨拶をしてから相手チ―ムのベンチまで駆け足で走る。 あぁもう終わった。この背番号10をつけるのも終わりだな…… 「すまん柊!!俺達がふがいなまでに…」 チームメイトがそう言う… 春希「気にすんなよ!!お前等は良くやったよ!!」 とキャプテンの俺が声をかけてやる。 また心にもないこと言ってしまった…。 相手ベンチ前まで行き挨拶をする。 春希「あざした―」 続いてチームメイトも挨拶する、挨拶が済みベンチに戻ろうとするが相手の監督が手を伸ばし握手してきた。 「最後のドリブルからのシュ―トは素晴らしかった…。」 と誉めてくれたがなんとも思わない。 あんなプレー俺にとってはお安いご用だから。 でも表面状は、 春希「ありがとうございます」 と笑顔だけみせる。
/39ページ

最初のコメントを投稿しよう!

24人が本棚に入れています
本棚に追加