あたしのヒーロー

3/12
前へ
/94ページ
次へ
「まおちゃんのお父さんはなんのお仕事してるの?」 「まおのパパはいないよ。」 あたしにパパがいないのは もうだいぶ前から知っていた。 母親は水商売をしていた。 あたしは2歳から一人でお留守番をしたり、なんだかんだいって寂しかった。 夜中出て行く母。 目が覚めたら母がいない現実。 夜中、寂しすぎて母を捜しにいったこともあった。 近くのおばさんに救助され、 朝方あたしは母に連れられて 家に帰った。 母は泣きながらあたしに謝った。 「まお・・・。ごめんな。ごめんな・・・。ママ仕事で夜は一緒にいてあげられへんねん。」
/94ページ

最初のコメントを投稿しよう!

18人が本棚に入れています
本棚に追加