僕と猫田さん

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僕が通う学校にはアイドル猫がいる。 「猫田さん、今日もワイルドっスね」 「今度は俺のも食べてくださいよ」 数人の男子生徒に囲まれて、献上された餌をむさぼっている一匹の猫。 白い毛並みに所々に黒い斑模様を持つ猫、それが猫田さんだ。 男子校に通う生徒の一種の癒しみたいなものだが……崇拝に近いと思う。 また、猫田さんは人に自身を触らせたりしない。 気まぐれに触らせたりすると…… 「この前さ、猫田さんに触ったんだよ」 「おお、すげー!」 武勇伝になるほどだ。 そして、猫田さんのねぐらは学校らしいのだが、それ以上は全くもって掴めないのだ。
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