僕と猫田さん

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「なあ、城戸は猫田さんに餌あげないのか?」 一人のクラスメイトが僕に尋ねてきた。 「……いや、僕は」 口を濁すと、他のクラスメイトたちも猫田さんの話題に反応して集まってくる。 「何だ、何だ~? 城戸は猫田さんに嫌われてるのか」 「まあ、こんだけ図体がデカイとな……」 そこは僕もコンプレックス持ってます。 「……前に、近所の猫に咬まれて苦手になったんだ」 当たり障りのない嘘を言うが、クラスメイトたちは続ける。 「猫田さんは歯向かう奴以外には何もしないぜ」 「そうそう、それに猫アレルギーの奴には自分から離れてくれるという賢さも持ってる」 クラスメイト諸君、猫田さんは確かに賢い。 だが、それをも上回るほどわがままであることも知ってほしい。
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