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『…離れちゃったね』
『キャー！また一緒だよ！』
校門を入ると、聞こえてきた煩い声。
時間ずらしたつもりだったのに…
早めに来るべきだっただろうか？
いつまでも動こうとしない集団の後ろから、必死に探す自分の名前。
こんな時、５０音順に並んでいる事を有り難く思う。
アイカワ…
あった。あった。
相川 玲奈
２年Ｃ組に名前がある事を確認して、あたしは教室へと続く階段を登った。
後ろから聞こえてくる声は、今だに途切れる事を知らない。
あたしには
名前を探して一喜一憂する友達も…
必死に同じクラスになる事を望む友達も…
いない。
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