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かぐや「……? どういうつもり?」
つらら「え……?」
かぐや「あたしの顔に見覚えない?」
つらら「……? どなた、でしたっけ?」
首を傾げるつらら。
かぐや「あたしのことバカにしてんの?」
つらら「違います、あたしホントに」
かぐや「なら、いますぐ思い出させてあげるよ」
かぐや、つららの顔を蹴飛ばす。地面に転がるつらら。すぐさま起き上がり、かぐやを見据えるつらら。その口元が切れて血が流れているる。
かぐや「死ね、氷室つらら。父と母の仇!」
つらら「……待って!」
動きが止まるかぐや。
かぐや「命ごいかい?」
つらら「違う! あなた、あたしのことを知ってるんでしょ」
かぐや「だから、両親の仇!」
つらら「もっとちゃんと教えて! なぜあたしはあなたの両親を殺したの? あたしは何者? あなたとどういう関係?」
かぐや「バカか……自分のしたことくらい、自分で思い出せ」
つらら「思い出せないの! つららというのはホントにあたしの名前?」
かぐや「いい加減にしな! この期に及んでそんな芝居が通用すると思ってんの?」
つらら「……わかりました」
力なくうなだれるつらら、。
つらら「どうぞあたしを殺してください」
かぐや「……!?」
つらら「ホントにあたしがあなたのご両親を殺したのなら、当然の報い」
かぐやのN「……何か様子がおかしい」
かぐやの右手の指輪が淡く光る。その光が宙をなぞるとそこから鏡が現れる。鏡に映るつららの姿。
かぐやのN「邪気のようなものは何も映ってない……けど、どうして?」
鏡に触れるかぐや。消える鏡。
踵を返し、立ち去るかぐや。
つらら、何もできずにかぐやを見送る。
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