プロローグ

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「慣れてるとはいっても…注目されるのは……やっぱり嫌だな…。」 多くの人が行き交う街の一角 すれ違う人が誰しも目を向けてしまう存在がいた。 「まぁ…こんな見た目じゃ…しょうがないかな…ハハ」 その姿は周りの人とはあまりにも違うものだった。 色素の薄い髪は、肩口よりやや長い後ろ髪を紐で纏め、前髪は完全に左目を隠している。 見た目からして10代後半といったところだろうが、雰囲気は中性的で外見からの男女の判断はし辛い。 ただ目鼻立ちは見えている部分だけから見てもかなり整っていて、これならモデルといっても通じるんじゃないだろうか? こんな身なりなのだから人混みの中で目立つのは当然といえば当然だろう。 さらに、細身なものだから見た人は大抵彼を女と思ってしまうだろう。
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